あなたは神を信じますか?

山下です、

「あなたは神を信じますか?」

なぜかは知りませんが、私が小学生の頃に
流行ったセリフです。

おそらく当時のテレビで聞いたセリフを
クラスの誰かが真似して、それでみんな真似
したんだろうと思います。

何も知らず、何も考えず、とにかく
真剣そうな雰囲気が面白くて、
友達を笑わせるために使っていました。

給食の時、口へ運ぼうとしている手を
ガシッと掴んで、

「あなたは神を信じますか?」

授業中に手を上げて、先生に

「あなたは神を信じますか?」

飼育小屋のウサギに向かって

「あなたは神を信じますか?」

って言ってました。

大爆笑した思い出があります。

アホですよね。

そんな古き良き思い出を、なぜ今になって
思い出すことになったのか。

それは、駅の前でこのセリフが書かれた
パネルを見たからです。

その時は無視して通り過ぎましたが、
何かの布教活動だったのでしょう。

そのパネルには「イエス・キリスト」
らしい絵も描かれていました。

神。

日本には『神道』があります。

ですから、普段は意識していなくても
一応は全員が神様を信じているわけです。

だからこそ神社もありますし、正月、春分、
七夕、お盆、秋分、七五三、そして何より
天皇陛下がいらっしゃいます。

わざわざ

「信じますか?」

なんて質問することもないわけです。

「あなたは息を吸ったら吐きますか?」

「あなたは寝ますか?」

「あなたは母親から産まれましたか?」

なんて逐一聞かないのと同じレベルで、
『神道』は日本人の髄まで染み込んでいる
考え方なんじゃないでしょうか。

ですから、

「あなたは神を信じますか?」

と満足そうな表情で質問されると、

「おや?何か変だぞ」

「日本っぽくないな」

と察するわけです。

そうして次の瞬間、

「え?神ってナニ?」

「もしかしてキリスト…」

こう考えるわけです。

そう、神の定義が全く違うんですよね。

外国の宗教で言うところの神を
うまく表現する日本語はありませんから
そもそも訳せません。

「イエス・キリストを日本語に訳すと…」

なんて考えるようなもので、
そんなの不可能です。

該当する日本語がないんですから。

1000年くらい前から、キリストを名乗る人物が
もし日本で多く暮らしていて、その人たちを
「鈴木十兵衛」と呼んでいるなら、まあ
なんとか訳せるかもしれません。

鈴木さんとか、十兵衛とか。

でもそれじゃ、意味が違ってきますからね。

ですから、英語なら英語でそのまま
カタカナ表記すればいいわけです。

マイケル・ジャクソンだって
芸達者男(げいたっしゃおとこ)
なんて言いませんし、

ターミネーターだって
人型兵器とは言いません。

正確に伝えられなくなりますから。

iPhone にいたっては英語のまんまですし、
間違っても「愛フォン」なんて書きたくない
わけです。

人生の根幹をなす宗教、信仰。

それだけ使う単語は慎重になるべきですし、
「神」を使うあたりが、なんとも安直すぎて
気になります。

私はその道に詳しくないですが、専門家で
議論すればすぐに決まる話ですよね。

「ゴッド」とか「ゼウス」とかになるんじゃ
ないでしょうか、分かりませんけど。

少なくとも「神」じゃないですよ。

実際、戦国時代(1600年あたり)を舞台にした
大河ドラマで、

「ゼウスのご加護を」

という大名のセリフを聞いたことがあります。

意外と昔の方が、その辺しっかり区別していた
のかもしれません。

小学生にイジられたり、駅前でムシされるのも、
不適切な単語のせいで勘違いされているだけ
の話なのかもしれませんね。

分かりませんけど。