アナタはなぜチェックリストを使わないのか?(著)アトゥール・ガワンデ(発)普遊社 レビュー

2017/12/19

山下です、

私は本が大嫌いです。

本に限らず、文字すら見たくないですし、
特に「紙」を見ると喉が苦しくなります。

おそらく子供だった頃の記憶が
影響しているんでしょう。

そうして成長したものですから、
性格は野蛮なタイプなんです。

「本?そんなもの捨てちまえ!」

「やれば分かるよ、やっちまいな」

そんなことをよく言うような人間です。

ですが、ここ数年で、文章の重要性に
ようやく気づくことができました。

まあ、仕事で強制的にそうなった
だけの話なんですけどね。

特に紙に書いて考えること、文字情報について、
別次元の存在であることを理解したわけです。

「え?今更ですか」

と言われそうですが、そうです。

本を見ても息苦しくならなくなったのも、
かなり大きくなってからのことなんです。

紙に書かれた文字、それって一体何が特別
なのかと言うと

「ブレない」

の一言に尽きます。

私たちはいろんなことを考えますが、
すぐに忘れますし、記憶は変化するものです。

その時は理解していたつもりであっても、
1ヶ月後、1年後も同じかといえば
そうではありません。

特に私なんか3日以内に忘れますからね。

だからこそ、重要なことは紙に書く、
記録する、記憶を呼び覚ます、他人と共有する
ことがもうかなり重要なわけです。

そしてこの特徴を最大限に発揮させる術。

それが「チェックリスト」でしょう。

今回紹介する本はこれ。

アナタはなぜチェックリストを使わないのか?

重大な局面で“正しい決断”をする方法

(著)アトゥール・ガワンデ、ハーバード大学医科大学院准教授(発)2011年6月30日、株式会社普遊社

中身はこんな感じです。

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目次

序章 外科医の失敗談
第一章 複雑すぎる!
第二章 チェックリストと爆撃機
第三章 高層ビルの建て方
第四章 災害の対処法、美味しい料理の作り方、そして私の仮説
第五章 手術をもっと安全にする方法?
第六章 良いチェックリストの作り方
第七章 世界規模のテスト
第八章 投資で成功する方法と、今求められている人材
第九章 助かった!
謝辞
参考資料
付録 チェックリスト作成のためのチェックリスト

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正直に言いますが、読みづらいです。

要点がまとまっていないというか、

「で、何が言いたいの?」

と思いながら読んでしまいました。

まあ、洋書の日本語訳だから
なのかもしれませんね。

文体としてはこんな感じ。

「序章」より抜粋

一方で、高層ビルの建設、大雪の余地、シンキング、私たちができることは沢山ある。そして私たちが何かをできる領域では、失敗の原因は2つだけだ。

一つ目が「無知」である。科学は発達したが、わかっているのはまだほんの一部分だ。建設できないビル、予知できぬ大雪、治せない心筋梗塞など、私たちが知らないことはまだまだ多い。二つ目が「無能」だ。正しい知識はあるのだが、それを正しく活用できない場合を指す。設計ミスで崩落する高層ビル、気象学者か予兆を見落とした大雪、凶器が何だったかを聴き忘れることなどがこれにあたる。

(中略)

私たちは膨大な知識を蓄積してきた。長期間訓練され、高い技術を持つ真面目で優秀な努力家がその知識を使い、素晴らしい成果もたくさん残してきた。だが、ノウハウや知識を使いこなせていない場合も多く、防ぐことのできる失敗も頻繁に起きている。やる気が失せるようなくだらない失敗を排除しきれていない。イリョウから金融、企業から政府まで、どの分野でもそうだ。知識の量と複雑性は、一個人が安全かつ確実に活用できる範囲を超えてしまったのだ。知識は私たちを助ける一方で、同時に重荷にもなっている。これが私たちが現在置かれている状況だ。

という事は、これらの失敗を防ぐには別のやり方が必要なのだ。私たちの経験と知識を有効活用しつつ、人間の限界を補ってくれるようなやり方が。だが、そんなものが本当にあるのだろうか。

実はある。笑ってしまうほど単純なものだ。長い時間かけて高度な技術と知識を身につけた人達からすれば、馬鹿馬鹿しく思えるかもしれない。

そう、チェックリストだ。

..

どうでしょう、なんとなくアレですよね。

全体的にこんな感じです。

ただ、チェックリストの重要性について
細かな事例と体験談を淡々と語られています。

特にビルの建築、航空機の安全管理、
外科手術について語っています。

著者で医師のガワンデさんが
外科手術の成功率を上げるため
チェックリスト作りに挑戦する話。

「まあ、そうでしょうね」

と思うかもしれませんが、実は
あらゆる仕事に活用できるくらい
簡単なチェックリスト。

簡単すぎて、盲点になっている
可能性も大きいです。

あなたの仕事にもきっと活用できますので、
ぜひ一度手に取って見てください。

 

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Posted by 百年一瞬ブログ