「一瞬で心をつかむ文章術」 をレビューしてみよう (著) 石田章洋 / 明日香出版社
山下です、
お勧めしたい本があります。
石田章洋さんという方が書いた本です。
一瞬で心をつかむ文章術(1400円 + 税)
2016年6月17日発行 / 有限会社 明日香出版社
石田章洋(いしだ・あきひろ)放送作家。1963年、岡山県生まれ。世界ふしぎ発見!(TBS)、TV チャンピオン(テレビ東京)、情報プレゼンター・とくダネ!(フジテレビ)などの番組を担当。番組の企画・構成について高い評価を受けている。
正直なところ、同じような表紙の本って
多いんですよね。
書店に行ったらズラッとありますよ。
なのでパッと見だと、この本って
そんなに良さそうに見えません。
でも、一度手に取ってみて「本物感」が
伝わってきた本なんです。
中身は結構イイです。
ページ毎の文字数が少なくて、すぐ読めます。
イラストや写真もたくさん載っていて、
全体的に「女性が書いたのかな」と
思ってしまうような優しさがあります。
著者の石田さんが、ライターとして苦労していた
20代の自分に向けて書いた本です。
ワープロ時代から現代まで何十年も使えるような
鉄板ルールがふんだんに盛り込まれています。
良いですよね。
では、簡単に紹介しますね。
「一瞬で心をつかむ文章術」レビュー開始!
この本は、全部で9章の構成です。
1章:なぜ文章を書くのが苦手なのか?
初心者の頃、石田さん自身が悩んだ問題と
解決方法が、優しく解説してあります。
「何を書いて良いのか分からない」とか
「書くのが苦痛でしょうがない」とか
よくある悩みがあると思います。
そんな悩みの経験者でもある
石田さんのアドバイス、身に染みます。
石田さんがこの本で一番言いたいことは、
「考えてから書こうぜ」
という一言に尽きます。
実は、書く前に勝負は決まっているわけです。
「テーマを決め」「ネタを集め」「組み立て」、
それから書き始まる。
これが基本だよ、ってことです。
以降、この順番で話は進みます。
2章:テーマに迷わないから速く書ける!
自己満足のために書くのではなく、
読者のために書く。
この視点を忘れてはいけません。
伝説のコピーライター『ジョン・ケープルズ』が
注目していた「12のテーマ」も紹介しています。
12の定番テーマ
- 収入を増やす
- お金を節約する
- もっと健康になる
- 医療対策
- 老後の安心
- 喜び
- 家事をもっと楽に
- 快適さ
- 脂肪をもっと減らす
- 心配から解放される
- 仕事やビジネスで成功する
- 名声
テレビ番組も、このテーマだと
視聴率を取りやすいそうです。
このテーマから一つ選べば、間違いなく
読者に興味を持ってもらえるわけです。
3章:ネタ集めに迷わないから速く書ける!
テーマが決まったら、次は情報収集です。
ここではネタ集めの基本を紹介しています。
どこから、どのようにして情報を集めるのか。
インターネットや書籍などの利用方法が
詳しく解説されています。
石田さんが実際に作成したノートの写真も
掲載されていて、とにかくネタ集めを楽しんでいる
という雰囲気が伝わってきます。
ノートや白板に付箋をペタペタ貼っていて、
自分でもちょっとやってみたくなりますよ。
ちなみに、石田さんの直筆も見れるのですが、
優しい印象の字でした。
4章:組み立て方に迷わないから速く書ける!
先ほど集めたネタを、どのように組み立てるのか、
基本パターンを4つほど紹介しています。
丁寧にラーメンの実例が盛り込んであって、
分かりやすいです。
このパターン通りに情報をハメ込めば、
あとは書くだけ。
5章:速く書き続けるには?
どうせ書くなら、完成度を高くしたいですよね。
でも、「6割くらいがちょうどイイ」らしいですよ。
その理由も詳しく解説してあります。
それと、短時間で早く書くために必要な
時間配分と、休憩方法についても説明されています。
書くことについて基本的な心構えを解説しています。
6章:書き出しで迷わないから速く書ける!
タイトルがあって、最初の文章が「書き出し」。
ここでググッと読者の心を惹きつける方法と
「ある重要な心構え」について説明してます。
書き出しのパターンも11種類紹介されています。
テレビ番組では一旦CMが入る時、
チャンネルを変えられないような仕掛けが
施されています。
「うぅ…早く続きを見せてくれ!」
と言いたくなるようなテクニックこそ、
「書き出し」に使えるわけです。
サラッと解説してあるので、
見逃さないよう注意したいところです。
7章:「?!」をちりばめ、心をつかむ文章にする!
書き出しで心を掴んだら、そのまま最後まで楽しんでもらう。
そんな文章を「美味しい文章」と言います。
美味しい文章にするための6つのスパイスを
ココで習得しましょう。
8章:最終チェックで心をつかむ文章にする!
文章が出来上がったら、もう一度チェックする
必要があります。
「推敲」というやつです。
一人で書いた文章ですがら、かなりの高確率で
独りよがりの文章になっているわけです。
なんだか面倒くさそうですが、
この作業は絶対に必要なんです。
ココでは外せない2つのルールについて
紹介しています。
結構詳しく解説してあるので、
かなり分かりやすいですよ。
9章:「速く」「面白い」文章を書く習慣作り
実は、この本を購入しようと思った決め手が
この章なんですよ。
3つの「言い訳あるある」がイラスト入り
紹介されているのですが、これをみた瞬間。
「お?!」
と食いついてしまいました。
「この人、分かってるな、ただ者じゃないな」
って感じたからです。
実際のところ、この章が一番重要です。
–
以上、「一瞬で心をつかむ文章術」の紹介でした。
ここがダメ!正直に全部言います..
先ほどは、イイことばかり言いました。
(お勧めなので当然ですが)
なので、最後に「欠点」を言っておきます。
タイトルが意味不明
「一瞬で〇〇」という本のタイトルは
個人的に、なんともシックリきません。
だって、他にもたくさんあるじゃないですか。
私の個人的な意見で、根拠はありませんよ。
でも恐らく業界内で使い回してますよね。
っていう感じが嫌です。
内容とも合ってませんしね。
タイトルを決めた人と、内容を練った人は
多分違う人なんでしょうね。
「文章を書くことって楽しいよ」
っていうことを石田さんは言ってますし、
その雰囲気は強く伝わってきます。
読者との一体感を大切にしている人
なんだろうと思います。
それがタイトルから伝わらないのが
残念ポイントです。
まとまり感が弱い
内容がまとまっていない、わけじゃないですよ。
でも、なんとなく「時間がなかった」感が
あります。
全体的なまとまり、内容のつながり感が普通。
ザ・平均。
–
はい、全部言いました。
本当かどうかは、あなた自身で手に取って
確かめてくださいね。
個人的にはかなりオススメです。

それでは。
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