ありがとう、絶望

山下です、

子供のころ、家や学校で

「食べ物には感謝しなさい」

と言われました。

親や先生から

「米一粒には百人の神様がいる」

と、一粒も残さずに食べるように
教えられました。

農家の人たちが一生懸命育てたんだから
感謝して食べなさい、と。

その通りです。

その通りなのですが、100%納得できない
自分がいました。

心の底から100%感謝できませんでした。

なんとなく感謝を強要されているようで
嫌でした。

感謝するか、しないか。

それは本人が決めることです。

いくら他人から言われてもムリです。

できません。

ですから、

「感謝しなさい」

という教育は間違いなんですよね。

そんなのムリですから。

感謝するためには、『絶望』が必要です。

「もう、ダメかもしれない」

という絶体絶命のピンチを乗り越えた後、
自然と湧き上がってくる感情、
それが「感謝」です。

絶望的な状況を体験しないかぎり、
人は感謝なんてしません。

例えば、ウンコを我慢している状況を
想像してみてください。

あなたは、ウンコを出したいんです。

でも、トイレがない。

近くのビルに入って探してみても、ない。

駅も、公園も、コンビニも近くにない。

冷や汗が出て、鳥肌になる。

もう出そう。

ヤバい。

我慢も限界。

諦めかけたその時、知らないおばさんが

「うちのトイレ、使いなよ」

と声をかけてくれました。

「ありがとうございます!」

靴も脱ぎ捨てて、トイレにダッシュ。

なんとか間一髪、間に合いました。

..

全部出し切り、トイレットペーパーで
肛門を拭き取りながら、あなたは

「ありがとう!!」

と心の底から感謝するでしょう。

おばちゃんに、何度も何度も
頭を下げるでしょう。

これが、感謝です。

絶望があって、初めて生まれる感情です。

教えられてできることじゃありません。

食べ物についても、まったく同じ。

ですから、もし食べ物に感謝するよう
教えたいのであれば、その前に絶望です。

飢餓。

お腹と背中がくっつきそうなくらいの
空腹にする必要があります。

それから、食事。

そうしたら、絶対感謝しますよ。

誰から何も言われなくても、
自分から感謝します。

「お米がこんなに美味しいなんて..」

「農家の皆さん、ありがとう!」

「美味しく、全部いただきます」

涙を流しながら、100%感謝しますよ。

当たり前のように食事をしていると
感謝できなくなります。

慣れますから。

ですから、感謝したいのであれば、
実は定期的に断食することが必要なんです。

あえて、逆のことを行うことで
今ある幸せが見えてきます。

今、あなたは苦しい状況にあるかもしれません。

でも、その苦しみがあるからこそ、
次は「感謝」することができます。

なので、楽しく幸せに生活している人より
実は恵まれているのかもしれません。