あなたを成功させない、透明で重い足かせ
山下です、
あなたは家を他人に譲渡できますか?
家がない場合は、自動車やブランド品、
家具やパソコン、スマホでもいいです。
他の人にプレゼントできますか?
タダで。
私ならムリですね。
あなたも同じだと思います。
せっかく手に入れたものなのに
簡単に手放したくありませんよね。
まあ、家とか車なんかは高価ですから
当然だと思います。
でも、私たちはもっと価値の低いものでも
一度所有したらそのままキープしていたい..
と考えてしまう生き物です。
これはもう本能です。
古くなったり壊れたりして売ってもゼロ円、
逆に処分代がかかってしまうような物でも
部屋の中に保管してしまいます。
人間関係であっても同じです。
一度仲良くなったら、そのまま友達として
ずっと連絡先くらいは保存しておきたい。
たとえ気が合わなくても。
生活習慣でも同じです。
いつものように起きて、いつもの時間に
決まった順番で決まったことをしたい。
たとえ悪い習慣だと分かっていても、
一度身についた習慣は捨てられません。
私たちは“手に入れる”ことは得意ですが、
“手放す”ことが苦手。
だから家はゴミ屋敷状態になりますし、
意味もなく付き合う友人も増えますし、
毎日の習慣を頑なに守ろうとします。
そして、手に入れたものを守ることで、
実はもっと大きなものを失ってしまう..
という現象が起きてしまいます。
近所のコンビニでアルバイトをしている
鈴木君(27)を例に考えてみましょう。
月収は15万円。
週4回は深夜のシフト、1回は昼間、
そして週1回の休日。
大学を卒業した今でもずっと
同じアルバイトをしています。
仕事もほとんど熟知していて、
新人さんの指導も担当しています。
店長さんとも、コンビニの社員さんとも
親しく付き合っています。
ローンで新車を購入し、休みの日には
可愛い彼女とドライブ。
それなりに充実して楽しい生活です。
でも、
「このままで良いんだろうか」
という漠然とした不安は感じています。
一生アルバイトじゃ心もとないし、
就職するか、独立するか、何かしらの
行動を起こしたい。
行動したいけど、具体的に何をするか
今ひとつ分からない。
分からないから、考えるのはまた今度、
ゆっくり時間があるときにしよう。
この試行を繰り返すこと、はや5年。
そんな彼のことを考えてみましょう。
彼の場合、アルバイトを頑張って手に入れた
“それなりに充実した生活”そのものが
実は“重い足かせ”になっているんです。
だから一歩を踏み出せない。
レジに立ちながら副業なんてできません。
ですから、他の仕事を始めるなら
今のアルバイトを辞める必要がある。
アルバイトを辞めたら収入がなくなる。
お金がなくなったら家賃を払えない。
車のローン、食費、携帯代も払えない。
彼女にプレゼントも買えず、嫌われる。
せっかく慣れた仕事を放棄してまで、
新しく不慣れな仕事をやりたくない。
社員さんにも、店長さんにも
認められ、期待されているし。
だから辞めない。
辞めて新人にシフトを奪われ、
この毎日を失いたくない。
絶対辞めないぞ。
この足かせは、時間とともに
どんどん重くなります。
もし、彼が全てを捨てたら。
もし、彼が“それなりに充実した生活”を
完全にゼロ状態までリセットしたら。
彼は猛烈な勢いで進撃を始めるでしょう。
今まで一歩も踏み出せなかったのに、
力強くドシン・ドシンと前進するでしょう。
そして5年後、10年後、20年後…
想像もつかないほど大きな成果を
彼は手に入れることになります。
私たちは本能的に、今持っているものを
捨てたくない、守りたい、手放したくない
と感じてしまいます。
例えそれがどんなに“小さなもの”であっても。
私にもこの本能はあります。
あなたにもあります。
だからこそ、最初は不快です。
本能に逆らって手放すという行為は
不快極まりないことですからね。
本当は考えたくもないことですよ。
でも、ここでバッサリと捨て去ることで
後々より快適な人生が待っているわけです。
怖いですよ、捨てるのって。
でも、実際に仕事を辞めたって、
預金残高がゼロになったって、
人って不思議と元気なものです。
まあ、そうはなりませんけどね。
これからはどんどん本能に逆らって
無駄なもの、小さなものを手放すことが
かなり重要になってきます。
ちょっとした安定収入、安心できる生活こそ
危険だと考えたほうがいいですね。
実はもっと大きな安定、安心を失っている
可能性が高いですから。
もしかすると、今あなたが所有している家、
自動車、ブランド品等々。
あなたの交友関係。
毎日当たり前のようにこなしている仕事、
そして習慣。
本当は手放す必要があるかもしれません。
今は辛いかもしれません。
でも、大きな結果を得られるはずなのに
ブロックしている存在なのかもしれません。
こういうことは、普段絶対に考えませんから、
積極的に見直すようにしたいところです。
難しいですけどね。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません