世界一の歌手

山下です、

カラオケ大会に勧誘されました。

さらりと断りましたが、結構有名で
大きなイベントらしいです。

大会の様子がわかるようなポスターも
ありました。

ステージで表彰される人の写真が
大きく掲載されていました。

「あ、断ってよかったな」

と思いました。

カワイ子ちゃんの一人でもいれば
心を動かされていたかもしれませんが、
ご高齢の方々ばかりだったんで..

それで、ふと考えてみたんです。

私の中で何か大きな違和感が
あったのもですから。

よくよく考えてみました。

そして分かりました。

ズバリ、

「音楽で優劣はつけられない」

という私の中にある大前提が
他の人と共有されていないんだな
ということが分かりました。

そう、カラオケ大会もその一つ。

参加者の歌を審査員が採点して、
チャンピオンを決める。

みんなの前でトロフィーとか賞金で
表彰される。

あ、ちなみにさっきの大会で優勝すると
賞金30万円くらいもらえるらしいです。

でも、どうやって優劣を決めるんでしょうか。

そりゃ審査員が決めるんでしょうけど、
その人はその人の価値観で歌を評価しますよ。

価値観は全員同じではありませんから、
そもそも採点なんてできないんだと
思うわけですよ。

音を楽しむと書いて「音楽」。

楽しさなんて人それぞれ違うわけですし、
審査なんてできるわけがないんです。

ある人にとっては音痴で不快だとしても、
ある人にとっては名演奏かもしれません。

いくら審査員が有名で博識だとしても、
それはあくまでも狭い世界の話です。

例えばですよ。

例えば本番で大きなゲップだけした
参加者がいたとしましょう。

「ゲーーー」

っとマイクを通して盛大にゲップ。

あとは無言。

そんな参加者がいたとしましょうよ。

1000人がそのゲップを聞いて、
999人が不快に思ったとします。

「え?」

「最低!」

と失笑の嵐でしょう。

でも、たった1人でもいい。

たった1人でもそのゲップに感動し、
すごく楽しい気分になれたとしたら..

たった1人でも

「一番の歌手だ!素晴らしい!!」

と絶賛する人がいたら、
もうそれで優勝ですよ。

そういうものだと思うんですよね、
音楽って。

だからこそ審査員なんか不要ですし、
採点も不可能、勝負にもなりません。

もし、音楽が採点できるものなら
日本一、いや世界一の歌手が発売する
CDが一番売れるはずです。

Youtubeなどの投稿サイトを利用すれば
CDすらいらないかもしれませんね。

全世界が感動し、賞賛するでしょう。

だって、世界一なんですから。

会社に所属して広告活動に励まなくても、
CDはバカ売れ。

世界二位とか三位の人よりも、
いやいや他の誰よりも高い動画再生数。

そうなるでしょう。

だって、世界一なんですから。

でも、実際はそうはなりません。

どんな条件で楽しみ、感動するかなんて
人それぞれ違うわけです。

知名度も、知識も、芸歴も、ジャンルも、
一切関係ないんですよ。

聞く人が決めればいいだけの話ですから。

そうですよね。

そもそも不可能なんです、採点が。

そもそも勝負するような話じゃないんです。

ところが、実際にはカラオケ大会がある。

カラオケでは採点する機能もある。

毎日のように楽曲の売り上げランキング
が発表される。

テレビ番組でも同じような企画がある。

正解があって間違いがある、と思っている。

だから勘違いしちゃうんですよね。

本質を完全に見失ってしまうんですよ。

知ったような言い方になってしまって
スミマセン。

でも、ついでにもう一つ言います。

これだから日本の音楽業界には
希望を感じられないんです。

ハイ、かなり偉そうに言いますよ。

これだから魂を揺さぶるような
凄い曲が出ないんですよ。

売り上げ枚数とかランキングとか
著作権とか、お金ばっかり気にしているから
どんどん尻すぼみ。

だから新しい才能が生まれにくい。

それじゃ、ダメです。

前例とか権威に惑わされず、
有望な音楽業界を期待します。

そうすれば、きっと私たちの心を
明るく灯してくれるはず..

とりあえず、カラオケ大会はナシですよね。

審査をし、優劣を決めることこそ、
楽しむことから逆走する行為です。

どんなに音痴だって、ダサくったって、
堂々と歌えばいいんです。

迷惑にならない程度に。