選挙の謎

2017/09/21

山下です、

衆議院の選挙が始まりますね。

それで、私がいつも不思議に
思っていることを話します。

なんで、

「選挙を戦う」

とかいう表現になるんですかね。

「勝利」とか「敗北」とか
言うじゃないですか。

で、一体誰と戦っているんですかね。

いつも不思議に思いますよ。

そりゃ、同じ選挙区の立候補者と
戦っているんでしょう。

一票でも多い方が当選しますからね。

でも、それって私達にとっては
全く関係ない話ですよね。

いや、自分が投票した人が当選するなら
多少は嬉しいかもしれませんよ。

でも、それで「勝った!」「勝利!」と
言われてもねぇ、って話です。

勝利じゃなくて“当選”ですから。

「どっちでも同じだろ」

と言われそうですが、
ちょっと待ってください。

これ、かなり重要なポイントですよ。

「選挙を戦う」と言っている人は、
自分目線なんです。

他人より自分に多く票を入れて欲しい。

一票でも多く獲得し、自分が勝ちたい。

勝って、万歳して、ダルマに目を入れたい。

極端な言い方かもしれませんが、
自分が勝つために立候補している人が
「選挙を戦う」とか「勝負」とか言います。

そこには一切、あなたの存在がない
わけです。

そりゃそうですよね、だって
勝ったのは自分、頑張ったのは自分、
自分が勝てばそれでいいんですから。

タスキをかけて、手袋をして
声を枯らして、汗だくになって

自分は頑張りました。

全力を尽くしました。

自分の実力、努力の方が上だった。

だから、勝った。

..という世界観があるわけです。

すごいのは自分、偉いのは自分なんです。

そういう自分目線しかない人が「戦う」とか
「勝利」という表現をしますね。

これって、大学受験の発想と
本当にそっくりなんですよね。

試験勉強を頑張って、入学試験をパスする。

これは自分中心でもOKですよ。

一度合格してしまえば、後は適当にやれば
卒業できる。

有名大学であれば、後は一生安泰。

だからとにかく受験戦争さえ勝ち抜けばいい。

この場合、合格したら、万歳してもいいでしょう。

頑張ったんですからね。

後は好きに生きてください、って感じです。

でも、選挙は違いますからね。

仕組みも、目的も、全く別物ですから。

つまり、投票する人が主役なんです。

当選者は代理人でしかありません。

しかも、当選してハイ終わりじゃなくて
当選してから本番が始まるわけですよ。

出前をしてくれる寿司屋みたいなものです。

あなたが広告を見て、数件ある寿司屋から
出前を頼む一件を決めたとしましょう。

電話しますよね。

電話を受けた寿司屋の店長が、

「勝利!」とか「戦いに勝った!」と
はしゃいだらどう思いますかね。

電話口で、万歳三唱とか祝杯の音頭が
聞こえてきたらどう思いますかね。

「勝利じゃねーよ」

「いいから早く寿司持ってこいよ」

って言いたくなりますよね。

もし、そんな寿司屋が存在するとしたら
それは「他店との競争に勝つこと」を
目標にしている寿司屋でしょうね。

お寿司を配達しようが、しまいが、
美味かろうが、不味かろうが、
そんなことはどうでもいい。

とにかく勝つんだ、と。

とにかく勝つために電話を受けるんだ、と。

そしたら電話が鳴った瞬間、喜ぶでしょうね。

ゴール達成ですから。

でも、そんなお客さん不在の寿司屋だと
すぐ潰れるでしょう。

ところが、国会議員だと潰れない場合が
とても多いんですよね。

その理由は

「主役は投票者」

だという意識がかなり薄いからでしょう。

当選者、議員先生の方が"上"で、
私たちの方が"下"という意識も
強いのかもしれません。

私たちは国会議員とか、知事とかいう
肩書きに結構弱いですからね。

でも違いますよ。

私達と立候補者、そして当選者は
“完全に対等”な立場です。

受験とかスポーツの勝負で勝った人は
多少はえらい部分もあるかもしれません。

でも、選挙で当選した人は全く違います。

対等です。

有権者の支持を得て、選ばれた議員さんたち。

選挙活動にそもそも戦いなど存在しません。

あえて言うのなら、彼らが戦う相手とは
「投票者」のことかもしれません。

投票者 VS. 立候補者

この戦いなら、あり得ますね。

なぜ立候補者が当選するべきなのか。

別に投票者が立候補してもいいわけですが、
なぜ投票者じゃダメなのか。

今ある問題点とその解決策は一体何なのか。

議論し合うわけです。

素晴らしいと思います。

この場合、立候補者が勝ってば票を得ますから
当選に一歩近づきます。

そしてこの勝利を積み重ねることで当選し、
カメラの前でニコニコ万歳したとします。

それは多くの敗者、つまり投票者に対して
かなり失礼でしょうねって事になりますよ。

ですから、そもそも選挙って
勝負じゃないわけです。

戦いじゃありません。

本人は戦っているつもりかもしれませんが、
そんなの私たちとは一切関係ない話ですから。

間違っても、

立候補者 VS. 立候補者

という雰囲気は正すべきでしょう。

そう言う人はかなり高い確率で「勝つ」とか
「勝たせてください」とか言います。

そして当選したら大喜びしますよ。

まるで野球大会で優勝したみたいに
ドンチャン騒ぎです。

そんな見当違い、勘違い先生たちだけは
絶対に選びたくないなと私は思います。