奴隷スーツ。2着でイチ・キュッ・パ
山下です、
黒装束の集団を見かけました。
就職活動中なんだと思います。
就活ってやつです。
彼らは全員同じ服装・髪型ですから
異様な光景。
でも、なんだかニコニコ楽しそうでした。
キラキラ輝いた目からは、
「公務員、正社員を目指すぞ!」
という志を感じました。
約80%の人間は、誰かに雇われて生きています。
昔、私もそうでした。
学校を卒業する前にリクルートスーツを着て
面接を受けました。
2着で19,800円。
慣れない革靴で、靴擦れして、面接の帰りは
変な歩き方でした。
採用通知書を受け取った時のことを
今でもハッキリ覚えています。
嬉しかったですね。
だから気持ちはよく分かるんです。
決まった時間に働いて、
決まった給料を受け取る。
結構楽しいです。
一度採用されれば、あとは気楽な毎日
なのかもしれません。
誰かに決められる人生。
決められるというより、決めてもらっている
という方がしっくりくるでしょう。
誰かに決めてもらう人生。
結構楽です。
だって、言われた通りにすれば
いいんですからね。
それだけで毎月給料を振込んでもらえるって
結構嬉しいですよね。
10年後、20年後。
未来の自分だって想像できるわけです。
先輩方を見ればいいわけですから。
だから安心して生活できる。
安定収入さえあれば、
毎日美味しいご飯を食べれる。
風呂とトイレが別室の
綺麗な部屋にだって住める。
友達と旅行にも行ける。
結婚して家庭をもつことも、
マイホームや、自動車だって
ローンで購入できる。
安定した収入さえあれば、
結構楽しいわけです。
この安定収入。
個人事業主とか起業家だと難しいです。
少なくとも難しいと思っている人は
多いです。
とりあえず手っ取り早くお金を稼ぐ。
リスクを取らずにお金を稼ぐ。
毎月、決まった額が保証されていて、
しかも年2回のボーナスもある。
そのために、学生は就活します。
学生の両親も就活を推奨します。
私もそうでした。
でも、気付いたんです。
「この世に、夢の国など存在しない」
という事実に…
私たちは何かを得るとき、必ず
何かの犠牲を払います。
つまり、何もリスクを取らずに
高待遇を受けることなどあり得ません。
絶対にないです。
「私は働いでいます」
「だから給料をもらって当然です」
という意見も結構多いのですが、
働くことくらい当然です。
安定収入、安心できる将来を得るには
もっと大きな犠牲が必要なんですよね。
もっと大きな犠牲とは何か。
それは、あなたの人生、命です。
この世にたった一つしかない
最も大切な命。
これを生贄として差し出すことで
やっと保証してもらえます。
「命なんて、言い過ぎですね」
と言われるかもしれません。
でも、事実です。
もちろん、雇用主との契約直後は
気づけないと思います。
この事実に気づいた頃にはもう遅い、
というくらい後で気付くように
計算されているからです。
つまり、定年前の50代。
この頃になってやっと気付き始めます。
自分が差し出した犠牲に。
安定収入と引き換えに失った
尊い命に。
いや、死ぬわけじゃないですよ。
でも、よく考えてください。
あなたの命って、そんなに安いんですかね。
生涯収入3億円。
この世にたった一つだけ、
たった一回だけの人生。
その貴重な命が、3億円って、
そんなわけないじゃないですか。
そんなに安くないでしょ。
「あっ、やられた!」
と雇用契約のトリックに気づいても
その頃にはもう遅いわけです。
時間は戻りませんから。
手っ取り早くお金を稼ごうとして
良い結果は得られません。
実際は逆で、稼げなくなります。
安心を求めて就職しても、
安心なんて得られません。
実際はもっと不安になります。
私は黒装束の集団を見ると、
悲しくなります。
彼らのキラキラ輝いた瞳、楽しそうな笑顔。
まるで数日間の地上を楽しむセミのような
儚さを感じます。
その先にあるのは夢の国じゃありません。
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